自転車競技の実業団とは


実業団というとセミプロレベルの競技者が、サポートしてくれる企業に所属して行うものという認識が一般的かと思います。もちろん、自転車競技においても、その様なハイレベルな実業団チームは存在します。例えば、愛三工業レーシングチームや、ブリジストンアンカーなどはそういうチームです。また、宇都宮ブリッツエンTeam UKYOの様なプロチームも近年では誕生しています。

 

それでは、私たちもその様なチームを目指すのでしょうか? 違います。私たちは、それぞれ本業を持ったサラリーマンや、個人事業主、また学生などです。自転車競技は、あくまでも趣味として取り組んでいます。我々が加盟する全日本実業団自転車競技連盟(JBCF)は、プロ、そしてそれを目指す若い選手、さらに我々のような趣味として自転車競技に取り組む者まで、幅広い層に競技の場を提供している、懐の深い実業団競技団体です。

 

世界的に見ると、自転車競技の総元締めはUCI(Union Cycliste Internationale=フランス語で、国際自転車連盟)です。UCIへのチーム登録は3レベルあって、UCI Pro Team(Category 1)、UCI Pro Continental Team(Category 2)、UCI Continental Team(Category 3)となっています。それぞれのカテゴリー毎に厳しい審査基準があり、一番下のContinental Teamでも、しっかりとした運営体制を作ることが求められます。お金も掛かります。厳密に言うと、プロとは上の2つで、Continental Teamはプロではありません。ただ、日本国内においては、UCI Continental Teamもプロチームという認識が持たれています。宇都宮ブリッツエンなどは、実際に選手とプロ契約しているので、プロという認識で間違いはないでしょう。ただ、Continental Team所属のサラリーマンレーサーもたくさんいます。

 

現在(2015年12月)、日本にはCategory 2以上のチームはありません。2015年より、NIPPO(日本鋪道)が、Vini Fantini NippoとしてUCI Pro Continental Teamに昇格しましたが、このチームは厳密にはイタリア籍のチームです。NIPPOはJBCFには加盟しておらず、日本でのレース活動は数少ないUCIレースのみです。NIPPOや愛三は、アジアツアーやヨーロッパツアーを転戦しています。日本国内のUCIレースは、Tour of Japan、Tour de 熊野、Tour de Hokkaido、Japan Cup、Tour de Okinawaくらいしかありません。それでは、国外に(あまり)遠征しないプロチームはどこで走っているかというと、それがJBCFが運営しているJプロツアー(JPT)です。プロツアーと名乗ってはいますが、200名近くいる登録選手の内、プロ契約している選手は10~15%程度でしょうか。ほとんどはサラリーマンレーサーです。

 

サラリーマンレーサーと言っても、JPTで走っている選手たちはセミプロレベルです。このシリーズ戦には、選ばれた20チームと、そこに所属する選手しか出場できません。NIPPOや愛三が参加していないとは言っても、日本におけるトップカテゴリーなのは間違いありません。世間一般から見た実業団選手というのは、このレベルの選手達でしょう。

 

私たちが参加するJエリートツアー(JET)は、同じJBCFが運営する、JPTの下のカテゴリーになります。JETで活躍すれば、JPTチームの目に留まってスカウトされるかもしれません。JETにはそういったモチベーションで走っている選手もたくさんいます。また、JETでチーム総合優勝をすると、翌年JPTにチームとして挑戦する権利が与えられます。JPTに挑戦するかどうかは別として、私たちのチームも、このJETでのチーム総合優勝を目指して活動していきます。

 

JETは、三つのクラスタ(カテゴリー)に分かれており、上からE1、E2、E3となっています。JBCFに選手登録すると、最初はE3クラスタに所属します。それぞれのクラスタは別々にレースを行います。E3はDグレードのレース、E2はCグレードのレース、E1はBグレードのレースに出場できます。ちなみに、JPTのレースグレードはAです。Dグレードのレースで3位以内に入ればE2に昇格でき、Cグレードのレースで3位以内に入ればE1に昇格できます。他に、それぞれのレースでは順位によってツアーポイントが付与され、シーズン終了後にそれぞれのクラスタのポイント上位が一つ上のクラスタに昇格します。逆に、E1やE2のポイント下位は、下のクラスタに降格となります。JPTで走る為の個人資格は2016年度から撤廃されますが、個人がJPTで走る為にはJPTチーム(20チームしかありません)に所属する必要があります。この様に、JBCFは、JPTを頂点としたピラミッド構造になっています。


選手登録


日本における自転車競技の総元締めは、日本自転車競技連盟(JCF)です。JBCFも、JCF加盟団体の一つです。JBCFのレースに出るには、JBCFに選手登録する必要がありますが、JBCFに登録するには、JCFへの選手登録が前提となります。JCFへの選手登録費は、年間5,000円前後です。この登録料には、損害賠償保険の保険料が含まれています。また、JBCFへの個人登録料は6,000円(2015年度)で、この登録料には傷害保険の保険料が含まれています。選手登録すれば、練習中やレース中の怪我の保障、事故相手への損害賠償などをカバーする保険に自動的に加盟するようになっています。個人登録料とは別に、JBCFへはチーム登録料を支払います。これは1チーム15,000円(2015年度)で、選手が多かろうが少なかろうが同じ値段です。

 

当会では、JCFへの登録料は個人負担です。JBCFへの登録料は、年会費に含まれています。年会費は、登録競技者の場合は8,000円(2015年度)、登録競技者でも学生の場合は6,000円です。JBCFへ選手登録しないサポーター会員の方からは、チームの運営資金として1,000円(学生は無料)を頂いています。

 

以上の登録が済めば、選手は1年間登録レースに出る権利を与えられます。JBCF主催レースのエントリーフィーは、1レース6,480円(税込-2014年度)です。

 

選手登録をすれば、どなたでもレースに出場することは出来ます。しかし、それなりの脚力と技量を持ち合わせていなければ、レースを楽しめないばかりか、大変危険です。自転車ロードレースは、平地で40km/h以上、下りでは70km/hを超えるスピードを出して、道路を大集団で駆け抜けます。落車をすれば、ご自身だけでなく、周囲を巻き込むことがありますので、当チームでは、ある程度の脚力と技量を持ち合わせた方以外の選手登録はお断りしています。


当チームでの選手登録を希望される方は、トライアウトという程ではありませんが、これまでのレース経験や、練習で一緒に走らせて頂き、脚力と技量を見極めさせて頂いた上で、選手登録の可否を判断させて頂きます。但し、比較的安全なヒルクライムレースにのみ出場するということであれば、その限りではありません。また、脚力や技量が足りないと判断した場合でも、入会自体をお断りするわけではなく、当面はサポーター会員としてご入会頂き、一緒に練習を重ねる中で脚力や技量が実業団レースに出場するにレベルに達したと判断出来次第、あらためて選手登録を行うという選択も出来ます。ご興味がある方は、どうぞお気軽にこちらのフォームよりご連絡下さい。


(以上)